【ドローン部品製作事例後編】農薬散布ドローンAC1500軽量化実現に向けて

株式会社エンルート の第2弾。
株式会社エンルートで設計開発している 農薬散布用ドローンAC1500での軽量化を実現するために、樹脂化を模索する中でPlaQuick射出成形を活用いただきました。
前回に引き続き、設計開発から現在の状況について、開発担当者 北川様にお話を伺いました。
(前編はこちら → 【ドローン部品製作事例前編】3DプリンタからPlaQuick射出成形へ)
【農業用大型ドローン AC1500】 https://enroute.co.jp/products/ac1500-new/
金属から樹脂へ
― 農薬散布用ドローン『AC1500』のPlaQuick射出成形された部品はどういったものでしょうか?
北川氏 金属からの樹脂化を実現させるため、意匠部品・外観部品・外装部品・電気部品カバーといったところで採用しています。今後は、主要構造部品や強度が必要な部品の樹脂化も検討しています。
― PlaQuick射出成形をお選びいただいた理由は何ですか?
北川氏 部品供給までのスピードが、非常に助かっています。設計や仕様の変更、加工の追加指示などが発生すると、どうしても成形までに時間がかかっていましたが、PlaQuick射出成形ですと3Dデータを渡してから1.5週間での納品を可能にしてくれました。発注~納品が早くなったことで、設計~動作確認までのリードタイムも短くなっています。
― PlaQuick射出成形の採用によって、どのような効果がありましたか?
北川氏 ドローン自体が重力に反して飛行するものなので、軽量化を実現することが設計面でのポリシーのひとつです。ドローンを構成する部品には、ネジのような金属部品も機体に多く含まれています。ネジひとつとっても、グラム単位で重さを注視し選定していますので、金属から樹脂へ置き換えることで、体積を変えずに軽量化を図ることを目指しています。
― 今後の貴社開発展望をお聞かせいただけますか?
北川氏 防水・防滴の要素があるバッテリーなどは、それを補うためにカバーを取り入れますが、10m上空から落ちた時にカバーがクラッシュすることで衝撃吸収の役割を果たすように設計段階で検証することも必要になっています。その検証のひとつとして、樹脂の素材違いでの解析を検討していますが、PlaQuickは量産と同じ材料で部品成形できるので、材料選択で困った時も気軽に相談できることも非常に助かっています。
また、弊社では設計開発して実証実験でデータ測定を行ないますが、モノづくり側を担当するPlaQuick射出成形、樹脂材料メーカーと三位一体となってナレッジ共有を図りたいとも考えています。
【お問合せ先】
経営戦略部 広報
浅井様 森島様
URL:https://enroute.co.jp/
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