ドローン業界で試作をお考えの方へ
PlaQuickでは、ドローン向け成形品の試作も豊富に実績があります。
量産と同じ樹脂材料での射出成形品が短納期でご用意できますので開発期間の短縮や性能評価で多くご利用いただいております。
また、PlaQuickではご希望の特性に合わせて材料のご提案・調達も可能です。
軽量化や金属代替などのドローンの開発で課題をお持ちの方は、是非ともPlaQuickまでお問い合わせください。

ドローン業界で使用されることが多い樹脂材料 3選
①PA(ポリアミド)

特徴
PA(ポリアミド)は、耐摩耗性に優れ、機械的性質のバランスが良い高機能なエンジニアリングプラスチックです。特に耐熱性が高く、耐薬品性(特に耐油性)、耐摩耗性にも優れており、過酷な環境下での使用に適しています。また、衝撃特性にも優れ、難燃性があり、電気絶縁性も持つため、電気・電子部品にも利用可能です。
ポリアミドには、ナイロンと呼ばれる脂肪族ポリアミドと、アラミドと呼ばれる芳香族ポリアミドがあり、アラミドは軽量かつ金属よりも強靭という特徴があります。必要な特性によってPA6とPA66を選択でき、さらにガラス入りの樹脂を使用することで強度を向上させることも可能です。
これらの特性から、自動車部品、衣料繊維、食品用フィルム、アウトドア用品など幅広い分野で使用されており、産業用では金属代替として採用されることもあります 。軽量かつ強靭という特徴から、ドローンのジョイント部品などの試作にも活用される傾向があります。
※詳しくはこちら:PAの特徴や試作・成形の代表的な用途
その他の代表的な用途
自動車業界 | シリンダヘッドカバー、インテークマニホールド、ラジエータータンク、オイルパン、アクセルペダル、キャニスター、NOx対策尿素水タンク、トランスミッションマウント、ガソリンのインジェクタ部品、エアバッグハウジング、シフトレバー部品、ABSセンサなど(特にエンジン周りの部品に多く使用されています) |
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繊維業界 | 衣類の繊維など |
工業用品業界 | 工業用ファスナー、歯ブラシ、防刃手袋や建築資材の補強材など |
食品包装業界 | 食品包装用フィルムなど |
電気・電子部品業界 | 電気部品のコネクタなど |
航空宇宙業界 | 航空機部品など |
防衛・防災業界 | 防弾チョッキ、防火用品など |
インフラ業界 | 光ファイバーケーブルなど |
②PP(ポリプロピレン ガラス入り)

特徴
PP(ポリプロピレン)にガラス繊維を添加すると、強度や剛性、耐熱性が向上し、機械的特性が大幅に強化されます。この強化PP樹脂は、軽量でありながら高い強度を求められる用途に適しており、耐衝撃性や耐疲労性にも優れています。また、寸法安定性が向上し、変形しにくい特性を持ちます。
ドローン業界では機体フレームや部品の軽量化・高強度化などに使用されるケースが多いですが、他にも自動車部品、家電の構造部品、産業機器など、試作段階から実用化まで幅広く活用されています。
※詳しくはこちら:PPの特徴や試作・成形の代表的な用途
その他の代表的な用途
自動車業界 | バンパー、ダッシュボード、エンジン周りの部品 |
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航空宇宙業界 | 軽量で高強度な試作部品 |
家電業界 | 耐久性の求められる外装・構造部品 |
スポーツ・アウトドア用品業界 | 耐衝撃性が求められる部品 |
建築・インフラ業界 | 軽量で強度の高いパーツの試作 |
③TPE(熱可塑性エラストマー)

特徴
熱可塑性エラストマー(TPE)は、ゴムの弾性と熱可塑性樹脂の加工性を兼ね備えた材料です。柔軟性や耐衝撃性に優れ、成形が容易でリサイクルも可能です。耐候性や耐薬品性を持つ種類もあり、用途は多岐にわたります。
ドローン業界では、衝撃吸収性や軽量性を活かし、プロペラガードや着陸脚、振動を抑えるパーツの試作に広く使用されています。
※詳しくはこちら:アロン化成株式会社|注目材料で試作してみた【エラストマー】前編
その他の代表的な用途
自動車業 | シール材、グリップ部品、ダンパー |
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医療業界 | カテーテル、シリンジパーツ、柔軟チューブ |
家電業界 | 電源コード被覆、リモコンのグリップ、スイッチカバー |
スポーツ・アウトドア用品業界 | シューズソール、ハンドルグリップ、防振パーツ |
ロボット業界 | 柔軟なカバー、関節部の保護パーツ |
玩具業界 | 安全性の高い柔らかい部品 |
ドローン業界でのPlaQuick試作事例
株式会社NTT-eDrone Technology(旧会社名:株式会社エンルート)

PlaQuickは、ドローンメーカーである株式会社NTT-eDrone Technology(旧会社名:株式会社エンルート)の農薬散布ドローンAC1500の軽量化に向け、アルミ部品の樹脂化を検討する際に採用されました。
エンルートでは、これまで光造形で樹脂部品の試作を行っていましたが、PlaQuickの射出成形によって、量産と同じ材料での試作が可能になり、より実機に近い条件での実証実験ができるようになりました。また、安価な試作アルミ金型を用いることで、予算内で射出成形品を試すことができた点も採用いただく決め手となりました。