文具業界での試作をお考えの方へ
文具の樹脂試作では、握り心地やヒンジの効き方といった、図面の上だけでは決めきれない部分を実物で確かめておきたい、というご相談が多くあります。文房具は毎日手に取って使われ、開け閉めの感触や書き味がそのまま商品の評価につながる製品です。だからこそ、量産と同じ材料・同じ成形条件で作った試作品を、早い段階から手元に置いておきたいというケースが少なくありません。
PlaQuickでは、汎用プラスチックからスーパーエンジニアリングプラスチックまで幅広い樹脂に対応しています。本ページで紹介するPP・PE・ABS・エラストマーも、量産と同じ材料での射出成形試作が可能です。試作アルミ型による射出成形は標準8営業日・約40万円から、硬質樹脂とエラストマーを組み合わせる2色成形にも対応しています。グレード選定・着色のご相談も含め、お気軽にPlaQuickまでご相談ください。
このページではPP・PE・ABS・エラストマーの4種類を紹介していますが、他の樹脂についてもお気軽にご相談ください。
文具業界で使用されることが多い樹脂材料 4選
文具に使われる樹脂はさまざまですが、毎日手に取られる製品という文脈では、PP・PE・ABS・エラストマーが候補に挙がるケースが多くあります。材料の解説に入る前に、文具で樹脂部品が使われる代表的な部位と、そこで求められる特性を整理します。ご検討中の部品がどの行に近いかによって、選ぶべき材料の方向性が変わります。
大まかな使い分けの軸は、曲げやヒンジが要る部分はPP、柔らかさと手触りが要る部分はエラストマー、光沢のある外観と剛性が要る部分はABS、と捉えると整理しやすくなります。PEは軟質の容器やチューブ状の部品で選ばれやすい傾向にあります。
①PP(ポリプロピレン)
特徴
PP(ポリプロピレン)は、比重0.9前後とプラスチックの中でも最も軽い部類に入る汎用樹脂です。折り曲げても白化しにくく折れにくいヒンジ特性を持ち、耐薬品性・耐水性にも優れています。半透明の成形が可能で、着色の自由度が高いことも特徴です。
文具では、クリアホルダーやバインダーのとじ具カバー、収納ケースの本体、筆記具のキャップなど、繰り返し開け閉めされる部品を中心に採用されています。ふたと本体をヒンジでつないで一体成形できるため、部品点数と組み立て工数をまとめて減らせる点も、選ばれる理由になっています。
その他の代表的な用途
②PE(ポリエチレン)
特徴
PE(ポリエチレン)は、耐水性・絶縁性・耐薬品性に優れ、材料コストの安さと成形のしやすさを併せ持つ汎用樹脂です。密度によって低密度(LDPE)から高密度(HDPE)まで幅があり、しなやかな軟質グレードから、硬さと剛性を持たせたグレードまで選べます。表面がすべりやすく、摩擦が小さいことも特徴です。
文具では、のりやインクなどの液体を入れるチューブ・容器、消しゴムのスリーブや軟質のカバー類、しなりが必要な小物部品などで採用されています。中身の薬品と長期間接触しても劣化しにくいこと、そして落としても割れにくいことが、毎日持ち歩かれる文具で選ばれる理由です。
その他の代表的な用途
③ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)
特徴
ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)は、耐衝撃性・剛性・寸法安定性のバランスに優れた汎用樹脂です。成形後の表面が滑らかで光沢が出やすく、塗装・印刷・メッキといった二次加工との相性がよいことから、外観部品の定番として長く使われています。細かな文字やシボの再現性が高いことも特徴です。
文具では、ステープラーやパンチ、テープカッターといった機構を内蔵した製品の外装、筆記具の軸筒やノック機構部品、電動シャープナーのボディなどで採用されています。力がかかる機構部品と、手に触れる外観部品を一つの材料でまかなえることが、部品構成をシンプルに保つうえで効いてきます。
その他の代表的な用途
④エラストマー(熱可塑性エラストマー)
特徴
熱可塑性エラストマーは、ゴムのような弾力と柔らかさを持ちながら、射出成形で成形できる材料です。硬度を幅広く調整でき、しっとりとした手触りから、しっかり支える硬めの感触まで、狙いに合わせて選べます。PPやABSといった硬質樹脂と接着性のよいグレードを選べば、2色成形で一体化することも可能です。
文具では、筆記具やハサミ・カッターのグリップ、ペンケースの把手、滑り止め部分などで採用されています。握り心地は数値だけでは決めきれず、実際に手に取ってみないと分からない部分が大きい領域です。硬度違いの材料を同じ型で成形して比べる、という進め方もご相談いただけます。
その他の代表的な用途
文具業界でのPlaQuick試作事例
PlaQuickでは、筆記具の軸筒やキャップ、ステープラーなどの機構部品と外装、収納ケース、グリップまわりの軟質部品といった、文具まわりの樹脂部品の試作に対応しています。硬質樹脂とエラストマーを組み合わせる2色成形や、金属パーツを一体化するインサート成形にも対応可能です。開発フェーズに応じて、以下のように工法をご提案しています。
文具では、材料の種類そのものよりも「どのグレードを選ぶか」で握り心地や質感が変わります。PlaQuickは化学品専門商社である金森産業が運営しており、30社以上の材料メーカーとの取引ネットワークを活かして、グレードのご提案から着色・調達まで一貫して対応可能です。図面がまとまっていない構想段階からでも、概算のお見積りを承っています。
※PlaQuickでは設備の都合により対応できない加工方法・樹脂もございます。詳細についてはお気軽にPlaQuickまでお問い合わせください。